株主優待生活のためのシミュレーション。株主優待だけで生活することはできる?

更新日:2018/08/07

株を保有する楽しみのひとつ、株主優待。年に1~2回、企業が株主に自社製品や商品券をプレゼントしてくれます。10万円未満の投資で得られる株主優待もあるので、予算が少ない個人投資家にもうれしい制度です。ところで、株主優待だけで生活することはできるのでしょうか? 結論から言うと、かなり厳しいです。その理由を衣食住の面から考えてみました。

株主優待生活のためのシミュレーション。株主優待だけで生活することはできる?

株主優待で「衣」をまかなうには?

株主優待で「衣」をまかなうには?

衣類そのものが株主優待で送られてくることはまずありません。衣類を扱っているお店の金券をもらい、お店に買いに行くことになります。たとえばハニーズホールディングス(2792)、マックハウス(7603)、ライトオン(7445)などは、お店で使える商品券が優待になっています。ただし最低限の投資額ではもらえる商品券の額面が小さく、Tシャツ1枚も買えない可能性が。まとまった金額の商品券をもらうためには多額の投資が必要になるでしょう。

 

靴下屋を展開するタビオ(2668)の優待は100株でも1,500円相当の商品券でお得です。ほかに、アルペン(3028)は100株で2,000円相当の商品券。アルペンはスポーツ用品店ですが、衣類や靴も扱っています。

株主優待で「食」をまかなうには?

株主優待で「食」をまかなうには?

食品そのものが優待になっている企業は、トマトケチャップでおなじみのカゴメ(2811)をはじめ、東洋水産(2875)、日清食品ホールディングス(2897)、日本ハム(2282)など。そのほかにも多くの食品メーカーが自社製品を株主優待として提供しています。

 

積水ハウス(1928)やサカイ引越センター(9039)といった食品とは関係のない企業でもお米5kgを優待としており、ほかにも探せば食品が得られる企業はたくさんありそうです。

 

飲食店を展開する企業では、お店で使えるお食事券が優待となっていることが多い傾向にあります。とにかくたくさんの種類があるので、自分の行動範囲に店舗のある企業から選ぶのがよいでしょう。遠くにあるお店だと交通費がかかってしまいますし、有効期限内に行けなければ無駄になってしまいます。

 

また、お食事券には「平日のみ」「〇円以上の飲食で×枚まで使用可」など制限がかかっていることも。現金を使わず、お食事券だけで食事をするためには、こうした条件もチェックしておく必要があります。

株主優待で「住」をまかなうには?

株主優待で「住」をまかなうには?

さすがに家そのものは株主優待でまかないきれません。住宅を購入するにしても、賃貸住宅に住むにしても、現金が必須です。株主優待を売って現金化するか、後述する配当金を使うかして支払う必要があります。

 

電化製品はビックカメラ(3048)やヤマダ電機(9831)といった、家電量販店の商品券が活用できそうです。しかし、いずれも最高10,000株を持っていても25,000円相当の商品券なので、大型家電には手が届きません。

 

日用品を買うならコメリ(8218)やコーナン商事(7516)など、ホームセンターの商品券を活用したいところ。家の近所にあるホームセンターの株主優待がないかチェックしてみましょう。

汎用性の高い金券類

百貨店やショッピングモールの商品券なら、ジャンルを問わず必要なものを買うことができます。ただし三越伊勢丹ホールディングス(3099)や高島屋(8233)などは割引券なので、それだけで買い物することはできません。イオンモール(8905)のイオンギフトカードはイオンモール内の店舗で使えて便利です。

 

このほか、業種を問わずクオカードを株主優待にしている企業がたくさんあります。クオカードなら全国のコンビニや書店、ドラッグストアで使えるので汎用性が高いです。本をよく購入する人なら、図書カードを優待にしている企業も役立つでしょう。

配当金ももらえる

株を保有していて手に入るのは株主優待だけではありません。期間内に出た利益をもとにした配当金も支払われます。2017年の配当利回りは平均で1.87%。株価には変動があるので一概に比べることはできませんが、普通預金の金利0.001%と比べると破格です。

 

仮に3,000万円分の株を持っていたら、配当金だけで年間56万1,000円が入ってくることになります。株主優待で手に入らないものは配当金で購入すれば、生活が成り立つかもしれません。

まずは少額から投資してみては?

株主優待だけで生活するためには多額の資金が必要です。そこまでの大金を用意できる人はあまりいないでしょう。そもそも大量の資金があれば、普通に生活しても一生暮らせるということになり、株主優待をもらう必要がありません。株主優待は生活を補助する役割だと考えたほうがよさそうです。

 

初心者はまず、証券会社に口座を作るところからスタート。5万円~10万円程度の投資でも株主優待が得られる企業は多くあります。そのなかから自分がよく行くお店や、よく買う製品がないか探してみてください。まずは1社だけ購入してみて、無理のない範囲で少しずつ増やしていくのがオススメ。購入時期をずらすことでリスク回避にもなります。最初は株主優待目当てでも、経済の動きに関心を持つようになり、楽しみが増えるでしょう。

  • 著者:宮島ムーさん

    関西に住む子育て中の主婦です。 お金や不動産に興味があり、日商簿記1級・FP2級・宅建などの資格を独学で取得しました。 記事ではなるべく専門用語を使わず、わかりやすく説明するよう心がけています。
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