つみたてNISAと通常NISA…メリット・デメリットをやさしく解説

更新日:2019/02/04

2014年にスタートした日本版ISA、通称「NISA」は投資家の間から普及し始めました。さらに2018年1月に誕生したのが「つみたてNISA」です。従来のNISAと何が違うのか、iDeCoなどほかの制度と比較してどう使えばいいのかと悩む方も多いでしょう。つみたてNISAの基礎知識と、その利用法をまとめました。

つみたてNISAと通常NISA…メリット・デメリットをやさしく解説

もくじ

・通常のNISAとはどんなもの?

・つみたてNISAとは

・それぞれのメリット・デメリット

・ジュニアNISAとは

・iDeCoとつみたてNISAを比較

通常のNISAとはどんなもの?

通常のNISAとはどんなもの?

つみたてNISAの説明をする前に、そもそもNISAがどのようなものかおさらいしてみましょう。区別するためにこちらでは、つみたてNISAではない従来のNISAを、「通常NISA」としました。

 

株や投資信託をして利益が出た場合、基本的には利益に対して税金がかかります。一般的には所得税と住民税、復興特別所得税を足して20.315%です。つまり10万円の利益が出たとしても、そのうちの2割以上は税金として徴収されてしまいます。

 

通常NISAは、一定の金額の範囲で購入した投資商品について、税金がかからなくなる制度です。その口座の範囲で買った商品に対しては、いくら利益が出ても一切課税されません。10万円の利益が出たら、10万円を手にすることができます。この制度はイギリスのISA(Individual Savings Account=個人貯蓄口座)をモデルに日本版ISA、NISAとして2014年にスタートしました。

つみたてNISAとは

つみたてNISAとは

つみたてNISAは、通常NISAに後行して2018年より始まりました。通常NISAとの一番の違いは、積み立て投資専用である点です。通常NISAでは一括での投資、積み立て投資のいずれかを選ぶことができます。

 

一方でつみたてNISAは、定期かつ継続的方法による積み立て投資のみが対象です。たとえば毎月の積み立てや2ヶ月に1回の積み立て、年2回のボーナスのみの積み立てなどが対象になります。

 

また通常NISAでは上場株式やETF、REIT、投資信託などが対象となっていました。つみたてNISAの場合は積み立てを前提としているため、長期積み立てや分散投資に適している投資信託・ETFだけに限定されています。

それぞれのメリット・デメリット

通常NISAのメリットとして挙げられるのが、つみたてNISAと比較して年間投資上限額が高いことです。通常NISAは年間で120万円まで非課税にできますが、つみたてNISAの場合は年間で40万円です。1年間で40万円以上ひとつの商品に投資したいと考えるのであれば、通常NISAを利用することになります。

 

一方でつみたてNISAは、投資した年から最長で20年間非課税とすることが可能です。通常NISAは5年間なので、累計で非課税にできる額は120万円の5年分で600万円。しかし、つみたてNISAであれば20年間40万円が非課税になり、累計すると800万円です。

 

このため一度にまとまった金額を投資する場合には、通常NISAが適しています。長期投資でコツコツと資金を積み上げる計画なら、つみたてNISAが最適でしょう。それぞれの特性を理解して、自分の投資スタイルにあったNISAを選んでみてください。

ジュニアNISAとは

ジュニアNISAとは

通常NISAのスタートから2年後、2016年にはジュニアNISAという制度も始まりました。これは日本在住の0歳~19歳の人を対象とした、非課税の小額投資です。最長で5年間、毎年80万円まで投資することができます。

 

ジュニアNISAという言葉から、「子どもが投資運用するなんて」というイメージを持つかもしれません。しかし実際は、親や祖父母などが資金を拠出し、子どもの代理として運用します。そのため口座開設者は子どもになりますが、取引をするときには必ず親権者などの同意が必要です。

 

また、積み立てたお金は原則18歳まで払い出すことができません。大学進学など、子どもの教育資金の準備に利用してもいいでしょう。またジュニアNISAとして段階的に積み立てることで贈与税をかけることなく、子どもや孫に資金を贈与することもできます。

 

教育の現場でも、金融教育の必要性が問われることは増えました。子どもが理解できる年齢になったときに、ジュニアNISAを運用していることを伝えてみるのも一案です。ジュニアNISAで運用しているお金は、子どもが20歳になれば自身で運用することになるでしょう。子どもに金融教育を施すためのツールとしても活用が期待できます。

iDeCoとつみたてNISAを比較

つみたてNISAと同じように、非課税で積み立てをする手段としてiDeCoもあります。iDeCoは個人型確定拠出年金。60歳未満の人が毎月一定額を年金として積み立てた場合に、その積立金額が所得控除の対象になるとともに、運用で出た利益が非課税になります。月額5,000円からスタートできるため、将来を考えて長期投資をスタートさせたい方にはピッタリの仕組みです。

 

iDeCoで積み立てたお金は、60歳になってからまとめて一括でもらうか、分割にするかを選ぶことになるでしょう。それより前に高度の障害になったり、万が一のことがあったりした場合には、その時点での受け取りになります。

 

iDeCoは積み立てた全額が所得控除となり、節税効果もあると同時に、口座開設や維持には手数料がかかることも事実です。対してつみたてNISAは、口座開設手数料も管理手数料もかかりません。金融機関によっても手数料は異なるため、よく比較して選んでみましょう。

  • 著者:Y.Oさん

    株や社会情勢に興味を持ち、証券会社入社。
    在籍中にファイナンシャルプランナー2級を取得し、個人の資産運用への理解を深める。
    退社後に結婚と出産。
    現在は二人の子どもを育てながらライターとして活動中。


この記事をチェックした人にはコチラ!

関連記事