難関といわれるファイナンシャルプランナー1級試験の実情とは

更新日:2019/04/22

ファイナンシャルプランナーとは、個人の資産設計をする人のことです。企業の会計のプロである会計士に対して、家庭内のお金に関するプロがファイナンシャルプランナーだともいえるでしょう。収入と支出のバランスを考える家計診断のような仕事だけでなく、ライフプランに応じた支出や加入している保険、相続対策などまで、総合して家庭の資金繰りについて相談できるのがファイナンシャルプランナーです。そんなファイナンシャルプランナーのなかでも難関といわれる「1級」という資格について、ご説明します。

難関といわれるファイナンシャルプランナー1級試験の実情とは

もくじ

・難関といわれるファイナンシャルプランナー1級試験

・どのくらい難しい資格なの?合格率は?

・FP1級を持っていることのメリット&デメリット

・どんなことを勉強するの?

難関といわれるファイナンシャルプランナー1級試験

難関といわれるファイナンシャルプランナー1級試験

ファイナンシャルプランナーの資格には、3級、2級、1級の3つと、AFP、CFPの2つがあります。

 

ファイナンシャルプランナー3級から1級までの資格は「きんざい」と呼ばれる「一般社団法人金融財政事情研究会」と、「日本FP協会」こと「特定非営利活動法人(NPO法人)日本ファイナンシャル・プランナーズ協会」の両方で取得することができますが、AFPやCFPは、日本FP協会でだけ取得することができる資格です。

 

また、1級から3級までのFP資格は国内でのみ通用しますが、CFPは国際的な資格なので海外でも通用するという点、1級FPは一度合格したら更新はなく、年会費等も不要であるのに対し、AFPやCFPは年会費がかかるという点にも相違がみられます。

 

ファイナンシャルプランナー試験のうち3級は、初心者向けで合格率も高く、合格したからといってすぐに仕事に結びつくものではありません。とはいえ、基本的な税制やお金の基礎を知ることができるので、生きていくうえで必要なお金の知識を身につけたい一般の方などにも人気の資格です。

 

一方、2級は保険の勧誘員などに人気の資格で、仕事に結びつくこともあるものだといえるでしょう。しかし、それでも1級やCFPに比べると難易度は段違いです。仕事をしながらでも比較的容易に目指すことができるのが2級だといえるでしょう。

どのくらい難しい資格なの?合格率は?

どのくらい難しい資格なの?合格率は?

FP1級は、2級までとは比べ物にならないくらい難しい試験で、合格率も低いものとなっています。何より、誰でも試験を受けられるというわけではなく、受験資格を満たす人だけが受けられる試験となっています。

 

FP1級の受験資格を得るためには、下記のどちらかの方法をとらなければいけません。

 

・日本FP協会の場合

1.FP2級資格を取得
2.AFP研修を受けてAFP資格を取得
3.CFP資格審査試験を受けて合格
4.FP1級実技試験に合格
(3.のステップの後、CFP研修を受けることでCFP資格も取得することができます)

 

・きんざいの場合

1.FP2級資格を取得(日本FP協会の資格でも可)
2.1年以上実務を経験する
3.FP1級の学科試験に合格(FP1級学科試験はきんざいでのみ実施)
4.FP1級の実技試験に合格(実技試験は日本FP協会でも実施)

 

なお、きんざいの場合は、下記のいずれかの方法でも取得が可能です。

 

1. 普通職業訓練短期課程金融実務科FP養成コースを受講
2.1年以上実務を経験する
3.FP1級の学科試験に合格(FP1級学科試験はきんざいでのみ実施)
4.FP1級の実技試験に合格(実技試験は日本FP協会でも実施)

 

1.5年以上実務を経験する
2.FP1級の学科試験に合格(FP1級学科試験はきんざいでのみ実施)
3.FP1級の実技試験に合格(実技試験は日本FP協会でも実施)

 

実務を経験できない場合は、自然と日本FP協会の方法でFP1級を取得することになります。反対に、実務を経験している場合は、FP2級資格がなくても資格試験を受けられるということです。

 

なお、FP1級の合格率はおおよそ12%程度となっています。

FP1級を持っていることのメリット&デメリット

FP1級を持っていることのメリット&デメリット

FP1級の資格を持っていることでのデメリットは、特にありません。更新もなければ保有し続けるために必要なお金などもないので、一度取得した後で何か問題が発生するということはまずないでしょう。ただし、FP1級は国内でのみ通用する資格です。海外の顧客ともやりとりをしたい、外資系企業に勤めたい、などという場合はCFPを取得する必要があるかもしれません。

 

一方、メリットとしては、就職活動などの際のアピールポイントになるという点が挙げられます。資格取得が難しい分、人数もそれほど多くないため、FP1級を持っているということはそれなりの強みになるでしょう。反面、FP1級は、それだけで仕事になる、すぐに事務所を開いて独立できるという類の資格だとはいいがたいものです。

どんなことを勉強するの?

FP1級の学科試験範囲は、「ライフプランニングと資金計画」、「リスク管理」、「金融資産運用」「タックスプランニング」、「不動産」、「相続・事業承継」です。実技試験は、「資産相談業務」に関することで、面接での口述試験となっています。

 

学科試験の範囲自体は2級と変わりませんが、より深く詳細な知識が必要となるため、2級レベルとは求められる内容が大きく変わります。また、実技試験についても、顧客の立場に立ったプランニングや関連業法の理解、ファイナンシャルプランナーとしての倫理観など、実務レベルの高い知見が求められるでしょう。

  • 著者:平林恵子さん

    人事労務関係の仕事からライターへ転身。
    経験を活かしてコラム執筆を行っています。
    2017年、見識を深めるためにFPの資格を取得しました。
    税金や給与計算などに詳しくない方にもわかりやすい解説を心がけています。


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