生涯独身の場合、女性が覚悟しておくべきお金と老後と人生の楽しみ

更新日:2018/10/05

内閣府が公表した「平成29年版 少子化社会対策白書」によると、50歳まで未婚の女性は14.1%(2015年実績値)。2035年には19.2%と、約5人に1人の女性が50歳まで未婚を選ぶ時代が来ると予想されています。生涯独身時代を生き抜く女性に紹介したい、お金と生活の基礎知識を紹介しましょう。

生涯独身の場合、女性が覚悟しておくべきお金と老後と人生の楽しみ

生涯独身で後悔しがちなこと

生涯独身で後悔しがちなこと

生涯独身への覚悟を決めた女性の多くは、どこかのタイミングでふと結婚を諦めて、「頼れるのは自分だけ」と趣味や仕事に精を出す状態でしょう。やることがたくさんあるときは良くても、寝込んでしまうほどひどい風邪を引いたらどうでしょうか?

 

看病してくれる家族もいなくて、強い孤独を感じるかもしれません。入院するほどの病気にかかったときの心細さはひとしお。同室の既婚者のところへ子どもや夫が通っている様子をうらやましく思い、結婚しなかった自分を後悔することもあります。

老いていくと少しずつ現れる体のサイン

老いていくと少しずつ現れる体のサイン

老いは誰にでも訪れるものだからこそ、いつどんな変化が出てくるのかというサインを知っておくことが大事です。東洋医学の世界では、女性の心と体は7年周期で節目が来るそう。エイジングサインが出ることから始まって、閉経前後の不安定・体力低下といろいろな変化が生じます。

 

35歳:ほほがこける・抜け毛が増えるなど、エイジングサインが気になり始める節目です。体の無理が利かなくなってくる年代にもあたり、これまでと同じつもりで頑張りすぎてしまうと、生理不順やPMSなど婦人科系トラブルを起こしがち。生理がいつもより長引く・量が多すぎるもしくは少なすぎる・ひどくイライラしたり憂鬱になったりと、少しでも気になることがあったら医療機関に相談しましょう。

 

42歳:白髪やシワがさらに顕著に目立ち始めて、心身も不安定になりやすい頃です。代謝の衰えが急な時期でもあるため、いわゆる「オバさん体型」になった自分にショックを受けることも。アルコールや油っぽいものを摂りすぎず、食習慣を見直しましょう。冷えからも代謝の衰えは悪化するため、薄着を避ける・お風呂にゆったりつかるなど、体を温めるライフスタイルへと切り替えます。

 

49歳:閉経前後の不定愁訴に注意したいタイミング。ほてりや発汗、めまいなど更年期障害が顕著に出る女性もいます。わけもなく不安になったりイライラしたり、情緒不安定になりやすいタイミングでもあるため、ストレスケアが大切です。ホルモンバランスの変化からリスクが高まる高血圧、糖尿病、脳卒中などの生活習慣病にも気をつけましょう。

 

56歳:体力低下が気になる時期です。運動も億劫になってきますが、適度に体を動かして体力維持が必要です。近くのものが見えにくい・ピント調整がうまくいかないなど、老眼にも気をつけたい年代。眼科に相談して老眼鏡を使うなど、眼精疲労を溜めない対策をとってみてください。

 

63歳:60代は、心肺機能の衰えが進む時期。動悸や息切れ、全身倦怠感が気になる頻度が高くなります。疲労が溜まると症状が悪化することも多く、心身をいたわるライフスタイルを考えたい時期。定年退職を迎える時期でもあるため、仕事以外の生き甲斐を見出すことも大切です。

一生独身の場合、どのくらいお金がかかるの?

一生独身の場合、どのくらいお金がかかるの?

総務省統計局「平成26年 全国消費実態調査」によると、単身女性の生活費平均は16万7,163円です。毎月約17万円として、20歳から女性の平均寿命87歳まで67年間の生活費を計算すると、17万円×12ヶ月×67年=1億3,668万円。1億円を超える生活費を確保する必要があります。

 

定年退職年齢にあたる65歳までの生活費だけでも、17万円×12ヶ月×(67年-22年)=9,180万円です。その後の22年は年金生活となりますが、17万円×12ヶ月×22年=4,488万円かかります。女性の高齢者無職世帯の社会保障給付は、平均で約12万円。12万円×12ヶ月×22年=3,168万円なので、4,488万円との差額は1,320万円と計算できます。

 

医療費や介護費が上乗せになれば、これだけでは足りません。なるべく早い段階から計画的に貯蓄しないと、働けなくなってからの生活が立ち行かなくなるリスクがあります。

覚悟せよ!おひとり様を待ち受ける試練

覚悟せよ!おひとり様を待ち受ける試練

バリバリと働けるうちは、自分のために使えるお金がたくさんあって、公私ともに充実します。一定の評価を得てステップアップしていくキャリアウーマンタイプの人も多く、周囲からも一目置かれる存在かもしれません。子どもの教育費や住宅ローンという重荷を抱え「働けど働けど」という状態になっている同世代の女性を見て、ひとりが気楽と感じることもあるでしょう。

 

ただし、気楽な生活のしわ寄せは定年退職後に出てきます。介護をしてくれる家族がいない以上、お世話をしてくれる施設を探さないといけません。体力も判断力も衰えてしまうとどうにもならなくなるため、認知症が重症化する前に申し込みが必要です。公的な施設を活用できればまだ良くても、経済的に苦しい人が優先されます。ある程度の年金収入がある人が早く入所したいなら、民間施設が現実的です。有料老人ホームの入居時費用は約500万円、月額費用は約20万円。公的年金だけでは月額費用をまかなうことすら難しく、上乗せの収入源が望まれます。

公的な福祉制度をチェックしておこう

独居高齢者に対する支援が社会的な関心ごとになり、公的な支援制度も整ってきました。身近な相談先として第一候補にしたいのは、市区町村の介護保険窓口です。窓口で行う対面相談のほか、電話相談や出張相談を依頼できることもあります。もうひとつ知っておきたい大切な機関が地域包括支援センター。地域包括ケアシステムの中核を担う機関として、市区町村に必ずひとつは置かれています。

 

地域包括支援センターで最初に行ってほしいのが「要介護認定の申請」です。65歳くらいの心身がしっかりしている状態では「非該当(要支援・要介護に該当しない)」となることも多いのですが、「将来に不安を抱える単身世帯が地域にいる」ことを知ってもらうきっかけになります。本当に介護が必要になったときには自分で手続きできない可能性もあり、早めの行動が大切です。

いざ生涯独身!万全の備えでエンジョイするには

いざ生涯独身!万全の備えでエンジョイするには

生涯独身を貫くには、想定以上にお金がかかることが分かりました。家庭を持った女性だったら、子どものサポートも期待できます。毎月一定金額を仕送りしてもらうことで、安定した生活を送ることも可能です。

 

では、子どもがいない生涯独身女性はどうすれば良いのでしょうか。答えはとてもシンプルで、子どもの仕送りに代わる収入を自分で用意できれば済む話。働き盛りの30代・40代のうちからコツコツ準備を進めていけば、老後の不安は解消されます。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

仕送り代わりの収入源を確保するために有効な選択肢が「iDeCo(個人型確定拠出年金)」です。iDeCoとは、毎月一定額を積み立て、60歳以降に受け取る私的な年金制度を指します。積立金額はすべて所得控除の対象となり、運用で得られた利益も非課税です。年金形式で受け取るときには公的年金等控除、一時金で受け取る場合は退職所得控除の対象にできます。

 

iDeCo のメリットは、税制優遇制度だけではありません。途中で休止・再開することはできても、60歳より前に引き出すことができない仕組みをとっています。積立期間に魔が差しても使ってしまう心配はなく、確実に老後資金を貯めたい人には便利です。給与引き落とし、もしくは口座引き落としで貯めていくだけなので、手続きの手間もかかりません。

エンジョイするために整えておきたい人間関係

2018年は大規模な災害が各地で相次ぎ、将来に不安を覚えた方も多いのではないでしょうか。頼れる家族が近くにいないおひとり様にとって、ご近所さんとのつながりが大規模災害から身を守る重要な対策。不安なく老後を迎えるためにも、このような努力が求められます。

エンジョイするために整えておきたい人間関係

・近所の人と知り合いになる

ご近所さんとすれ違ったら、自分からあいさつしましょう。慣れないうちは、会釈するくらいでも大丈夫。何度か顔を合わせているうちに距離が縮まり、話をする機会も増えていきます。近くに商店街があれば、お店の人伝いで知り合いを増やすのもオススメ。行きつけのお店ができると、人間関係はぐっと広がります。

 

トラブルに巻き込まれたり、気を遣うのに疲れてしまったりといった人間関係が広がることによるデメリットが気になるかもしれませんが、それでも孤独を抱えているよりは気が楽になるもの。何か問題があったときに支え合うことができるのも人間です。あまり深く考えずに楽しい関係性を築きましょう。

 

・地域のクラブ活動やイベントに参加

人間関係を広げるために、地域のクラブ活動やイベントを活用する方法もあります。地域包括支援センターで体操クラブやカラオケ教室を行っていれば、同年代のネットワークを広くする良い機会です。社会との関わりを維持することで心の健康も維持でき、明るい老後に近づきます。

 

・過去の経歴にこだわりすぎない

定年退職を迎えてビジネスの第一線を離れたにも関わらず、働いていた頃の地位やプライドが邪魔をして、人間関係がうまくいかない人もいます。男性顔負けに仕事に励み、一定の地位までついた経歴はすばらしいものですが、会社以外のところで権威をふりかざしてしまうと周囲から浮きがちに。どこの会社にいたとか、部下が何人いたといった過去の経歴は封印して、周囲の人と接していく必要があります。

 

有名人でも過去の経歴にこだわらない人は魅力的にうつるものです。社会に出てキャリアウーマンとしてバリバリ働くほど、過去の経歴が今の自分を縛ることになっているかもしれません。両親や自分の叔父や叔母といった身近な人や、有名人の老後を参考にしてみましょう。

孤独だけじゃない!高級有料老人ホームで余生を謳歌

孤独だけじゃない!高級有料老人ホームで余生を謳歌

介護施設に入るためにお金を貯めると考えると、「なんだか寂しい」と感じる女性もいるはずです。ところが今や、介護施設は千差万別。美しいリゾート地に建物を建設し、シティホテルと見紛うほどのインテリアを備えた施設もあります。

 

建物内にはカラオケや温泉、スイミングプールなど生活を豊かにするための充実した設備があり、日々の暮らしに退屈しません。エステやフィットネスジムなど、いつまでも美を大事にしたい女性の心をとらえるサービスを兼ね備えた施設もあります。こんな施設にいたら、寂しさとは無縁です。同年代の居住者とのコミュニケーションも、孤独を解消してくれます。

 

ここまで豪華な施設ですから、デメリットとしては費用が高額なこと。預貯金で貯めていくだけでは、とうてい支払えないほどの入居費用になることも多々あります。そこで活用したいのが、リスクをとれる範囲で行うアクティブな投資です。老後に向けて行う貯蓄の一部をリスク型商品にまわすことで、預貯金以上のパフォーマンスを狙っていきます。

 

リスク型商品には元本割れリスクが伴うため、できるだけ早いうちから始めたほうが安心です。市場の変化に合わせて定期的に運用成果を確認、うまくいっていない商品については入れ替えを検討することもできます。iDeCoやNISAなど投資デビューを応援する制度が整ってきた今こそ、資産運用を始める良い機会でしょう。

 

 

男性顔負けに働く女性は、自立していて素敵です。老後まで自分らしく活き活きとした人生を送るため、無理がない範囲で始める積立投資を考えてみましょう。

  • 著者:aoi_aoiさん

    大学卒業後に国内準大手証券会社、広告代理店勤務を経てフリーライターになりました。沖縄にふらっと来てから気付いたら住みついていて、目覚ましをかけない生活がマイブームです。AFP・宅地建物取引主任者資格保持。
    お金に関する悩みは尽きないものですが、つらいことはなるべく考えなくても良いようにストレスを減らすことはできます。自然体で生活できて安定した家計を保持、もしもの時の備えもできるとしたら、すごくうれしいとは思いませんか? そんな生活を実現すべく、ライフプランや家計管理のアドバイスをさせて頂きます。


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