高齢出産って何歳から?気になるリスクや見逃しがちなお金のリスクとは

更新日:2019/08/08

結婚と出産といったライフイベントに関して、最近では晩婚化や少子化が話題になることも増えています。ライフスタイルは多様化していて、20代での結婚と出産もあれば、30代での結婚と出産や、あるいは40代になることも考えられるでしょう。ただ、高齢出産においては、いくつかの身体的なリスクが高くなることも。また子どもが生まれる時期が遅くなることで、お金の準備に不安が生じる場合があります。どのような対策が必要か、考えていきたいと思います。

高齢出産って何歳から?気になるリスクや見逃しがちなお金のリスクとは

高齢出産とはどんなもの?定義や最近の傾向は

高齢出産とはどんなもの?定義や最近の傾向は

高齢出産については、日本産科婦人科学会やWHO(世界保健機関)が定義しており、それによると「35歳以上の女性が子どもを出産すること」としています。1991年頃までは30歳以上でしたが、30歳以上での初産が増えたため、定義が変化したと考えられます。

 

一般に女性が子どもを産むことができる年齢は、11~12歳から始まり50歳前後で終わると考えられており、少子化問題などで話題になる合計特殊出生率は、15~49歳の女性を対象に調査した数字です。

 

高齢出産の歴史をみてみると、過去にも高齢出産が多い時代があったようです。20世紀前半では医療技術が低く、生まれる子どもが多い反面、亡くなってしまうケースも多くありました。出産総数に対する高齢出産の比率は、20%前後と言われています。1960年代後半、団塊の世代では20代半ばで結婚して20代で子どもを産むパターンが多く、高齢出産の比率は5%未満になりました。そして、1995年以降は晩婚化がすすみ、2015年には約28%まで増加しています。

高齢出産のリスクとは。注意すること、気を付けることは何?

高齢出産のリスクとは。注意すること、気を付けることは何?

・考えられるリスク

妊娠と出産の能力は、10代の後半から30代の前半までがピークと言われています。それ以降は、子宮や卵巣の機能が低下する傾向があるようです。高齢出産のリスクとして挙げられるのは流産です。全ての世代における妊娠のうち、自然流産率は10%から15%ですが、35歳以上の妊娠では約20%に上昇します。

 

また高齢出産では、ダウン症のリスクが上がります。25歳未満の出産では2,000例に1例という割合ですが、40歳では100例に1例といった割合になると言われています。妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)も、年齢が高くなると心配です。

 

・気をつけたいポイント

妊娠と出産には常にリスクが伴います。リスクが上がる高齢出産では、より体調管理に気を付ける必要があると言えるでしょう。

 

たとえば妊娠高血圧症候群に対しては、食べ物に注意が必要です。塩分や糖質の取り過ぎには気を付けてください。ジャンクフードやコンビニ弁当などの食べ過ぎが、リスクを高める可能性があります。また、禁止されていない範囲で適度な運動をするのがよさそうです。体重管理やストレス解消、リスクの低下につながります。

 

また出産への備えに必要なこととして、栄養バランスの取れた食生活が挙げられます。野菜や果物などバランスよく食べるのが良いでしょう。妊娠前から摂取した方が良いものとして、葉酸があります。

 

葉酸は細胞をつくる際に不可欠な、DNAなどの核酸を合成する役割を持つ成分。胎児の正常な発育に役立つと言われています。ほうれん草などの緑黄色野菜に含まれていますが、サプリで摂ることもできます。妊娠中のサプリの摂取については、医師へ相談してください。

高齢出産で想定される、お金のリスクと準備

高齢出産で想定される、お金のリスクと準備

ライフプランを考える際には、住宅資金や老後資金、そして子どもの教育資金についての計画が必要です。高齢出産の場合、教育資金が必要になる時期が後ろ倒しになります。子どもが18歳で大学入学を迎える場合、27歳で産んだ子どもは自分が45歳のときに進学の時期となりますが、37歳で産んだ子どもが大学に入学するのは、自分が55歳の年です。

 

このように子どもの教育が終わってから、自分がリタイアするまでの期間に大きな差がでてきます。老後資金を貯めたい時期と、教育費が多くかかる時期が重なることはリスクと言えるでしょう。

 

20代や30代前半に子どもがいないとしても、将来高齢出産で子どもを授かる可能性があります。将来の教育費にも使える資金として、積み立てなどによる準備をしておくのがよさそうです。子どもがいない時期の浪費を抑えたり、老後資金とは別に準備したりすることが必要となります。

 

・将来に備えた資産形成

たとえば、非課税制度が利用できる資産形成の手段にiDeCoとつみたてNISAがあります。この2つの制度を使い分けることで、将来の備えに役立てられます。

 

iDeCoは、公的年金とは別に自分で積み立てる老後資金です。節税効果は高いですが、60歳まで引き出せません。子どもの教育資金が必要なときに使えない可能性があります。

 

一方のつみたてNISAは、投資信託の積み立ての利益が20年間非課税で、いつでも引き出し可能です。老後資金と別につみたてNISAを利用することで、自由度の高い資金が準備できます。証券会社などでこの2つ利用方法を確認し、資金の配分についてプランを立てるとよいでしょう。

 

 

平均寿命が延び、「人生100年時代」などと言われることが増えた昨今。とはいえ、年齢が高くなってからの出産は身体的にリスクを伴います。ライフスタイルの変化によって高齢出産は増加傾向です。ですが、お金の面ではいつ子どもが生まれてもいいように、教育資金のための貯蓄を準備しておくのが良さそうです。

 

老後資金とは別に自由度の高いお金を積み立てておくことで、教育以外にもリフォームや介護、子どもの結婚など、さまざまな場面で生かせるでしょう。

  • 著者:黒川ヤスヒトさん

    証券会社でリテール営業を経験し、AFP資格を取得。
    現在ライターとして、パーソナルファイナンスに関する情報の発信を手がけています。
    関心分野は、ライフプランに関する意識調査や最新の金融商品・サービスなど。


この記事をチェックした人にはコチラ!

関連記事