失業保険にはデメリットもある!?注意点を理解して利用しよう

更新日:2019/09/17

仕事を辞めてしまったとき、すぐに直面することになるのが、「当座の生活費をどうすればいいのか」という問題です。この問題をカバーしてくれる手当が「失業保険」ですが、実はその受給には注意点もあることをご存知でしょうか?漠然と「失業保険をもらいながらのんびり次の仕事を探せばいい」と考えるのではなく、どのような制度なのかを理解した上で利用しましょう。

失業保険にはデメリットもある!?注意点を理解して利用しよう

失業保険とは?受給資格は?

失業保険とは?受給資格は?

失業保険とは、雇用保険に加入している人が会社を辞めたときに受け取ることができるものです。金額は働いていたときの月給によって異なりますが、おおよそ元の給料の5割~8割程度が支給されると考えておきましょう。

 

会社を辞めると、次の仕事が見つかるまでの生活費を工面する必要が出てきます。また、再就職先を探すのにも何かとお金がかかるでしょう。失業保険は、このようなお金の問題をカバーしてくれる公的な制度なのです。

 

失業保険を受給する条件は、下記2点です。

 

1. 就職先を探している

たとえば、早期リタイアして今後働くつもりがないという人や、フリーランスになる予定の人などは、雇用保険の受給対象外になります。

 

2. 雇用保険の加入期間が一定以上である

自己都合退職の場合は、失業する前の2年間で通算12カ月以上(※この期間中に失業保険を受給していた場合、受給前の加入期間は計算に入れない)、会社都合退職の場合は、失業する前の1年間で通算6カ月以上(※同様)の雇用保険への加入が必要です。

メリットだけでなくデメリットも…失業保険受給の注意点

メリットだけでなくデメリットも…失業保険受給の注意点

失業保険は、仕事を辞めた後の生活を支えてくれるものです。しかし、利用する際はいくつかの注意点についても意識しておく必要があります。失業保険の受給を考えたときに覚えておきたいポイントをまとめました。

 

失業保険を受け取ると加入期間がリセットされる

失業保険を受給する唯一のデメリットが、この「加入期間のリセット」です。自己都合退職で失業保険を受け取るためには、退職前の2年間のうち雇用保険の被保険者期間が12カ月以上ある必要があります。

 

一度失業保険を受給すると、この加入期間がリセットされることになります。つまり、2016年4月に入社し、2019年3月に退職した人が失業保険を受給し、2019年7月に再就職したものの、2019年10月に再度失業してしまったという場合、2度目の失業では失業保険をもらうことができません。一方、最初に失業保険をもらわなかった場合は、2度目の失業で失業保険を受給する資格があります。

 

自己都合退職の場合さまざまな制限

自己都合で退職した場合、失業保険を受給する際にさまざまな制限を受けることになります。具体的には以下のとおりです。

 

1. 受給まで3カ月以上かかる

会社都合退職の場合は、7日間の待期期間後、すぐに失業保険の受給が始まります。しかし、自己都合で退職した場合、失業保険が受給できるようになるのは7日間の待期期間の後、さらに3カ月の給付制限期間が過ぎてからです。そのため、この期間の生活費については自分自身で都合をつけなければなりません。

 

2. 再就職手当が支給されないケースがある

失業保険では、基本手当(失業日数に応じてもらえる手当)のほか、再就職ができた場合の「再就職手当」を受け取ることもできます。しかし、自己都合退職した人が、待期期間完了後1カ月以内に次の就職先を見つけた場合は、ハローワークか職業紹介事業者からの紹介でないと手当をもらうことができません。自分で就活をして再就職した場合、手当がもらえない可能性があるのです。

 

3. 給付期間が少ない場合も

自己都合退職では、会社都合退職の場合に比べて給付期間が短く設定されている場合があります。給付期間が短いということは、受け取れる総額も少なくなってしまうということです。

失業保険の申請手続き

失業保険の申請手続き

失業保険は、自分で手続きをしないと受け取ることができない保険です。会社が手続きをしてくれるわけではないので、受給を希望する場合は速やかに手続きに行きましょう。

 

1. 退職後に会社から送られてくる「雇用保険被保険者離職票」と本人確認書類、印鑑、通帳、3カ月以内に撮影した縦3cm×横2.5cmの写真2枚(スピード写真で可)を持って、ハローワークへ行きます。

 

2. ハローワークの窓口で、「会社を辞めたので求職申し込みと失業保険の手続きがしたい」と伝えましょう。その後の流れを説明してもらえますから、よく話を聞いておいてください。

 

3. 指定された「雇用保険受給者初回説明会」の日に、再度ハローワークへ行って説明を受けます。印鑑と筆記具、しおりといった持ち物も指定されるので、忘れないようにしましょう。ここで、「失業認定申告書」と「雇用保険受給資格者証」を受け取ります。

 

4. 求職活動を行い、状況を「失業認定申告書」に記入します。求職活動をしないと、失業認定されず、失業保険も受けられません。

 

5. 4週間に1度、「失業認定申告書」と「雇用保険受給資格者証」をハローワークに持って行き、失業の認定を受けます。

 

このステップを繰り返すことで、失業保険を受け取ることができます。きちんと求職活動をして、ハローワークに報告に行くことが条件になりますから、忘れないようにしましょう。

  • 著者:平林恵子さん

    人事労務関係の仕事からライターへ転身。
    経験を活かしてコラム執筆を行っています。
    2017年、見識を深めるためにFPの資格を取得しました。
    税金や給与計算などに詳しくない方にもわかりやすい解説を心がけています。


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