固定資産税・都市計画税とは?算出方法をやさしく解説

更新日:2019/10/10

土地や住宅といった不動産を購入するには大きな金額が必要となるため、計画的に実行しなければなりません。不動産購入の際には、頭金や住宅ローンの支払額も重要ですが、維持していくための税金や保険料についても考慮すべきでしょう。ここでは土地や住宅を所有する人が納める固定資産税と都市計画税について、算出方法や特例などを確認していきたいと思います。

固定資産税・都市計画税とは?算出方法をやさしく解説

住宅にかかる税金の種類

住宅にかかる税金の種類

まずは、住宅にかかる税金の全体像を見渡してみましょう。住宅を購入した後、毎年かかるのが固定資産税と都市計画税です。住宅ローンの支払いと別にかかる費用として、計上しておく必要があります。ほかに、購入するときだけかかる税金もあります。不動産取得税や登録免許税、ローンや工事の契約時に必要となる印紙税などです。ちなみに、土地の購入には消費税がかかりません。建物の購入や工事費、仲介手数料については、消費税が課されます。

 

住宅を購入し維持していくには、税金以外にも予定しておくべき費用があります。購入時に住宅ローンを利用する場合、その保証料や手数料、団体信用生命保険料も確認しましょう。購入後には、火災保険や地震保険への加入も必要です。そのほかにマンションでは管理費や修繕積立金、駐車場代などがあります。一戸建ての場合にも、一定の修繕費を見込んでおく必要があるでしょう。

 

住宅本体以外にかかる費用を予定しておけば、後から困るということにならずに済むのです。

固定資産税とは。計算方法や、軽減される特例など

固定資産税とは。計算方法や、軽減される特例など

固定資産税は、土地・家屋を所有する人に課される地方税です。徴収するのは、対象となる固定資産が存在する市町村(東京23区の場合は東京都)。納税の義務があるのは、1月1日現在で固定資産課税台帳に所有者として登録されている人です。納付書が住んでいる市町村から届くので、年4回に分けて、または一括で納付することになります。

 

それでは、固定資産税の税額がどのように決まるか見てみましょう。基本的には「固定資産税の税額=課税標準(固定資産税評価額)×1.4%(標準税率)」となっています。

 

土地の固定資産評価額は、市町村から送られてくる納税通知書や課税明細書で確認できます。役所にある土地価格等縦覧帳簿でも確認可能です。固定資産評価額は3年に1度、評価替えが行われています。前回は平成30年でした。また固定資産評価額は、国土交通省が毎年発表する公示価格のおおむね70%の値です。公示価格は土地取引の目安として利用される数字で、国土交通省のサイトで確認できます。

 

住宅用地の固定資産税には特例の負担軽減措置が設けられています。住宅用地とは居住専用の土地、または建物の4分の1以上が居住用になっている土地のことです。表のように、面積部分により課税標準が6分の1、もしくは3分の1になります。

 

固定資産税の負担軽減措置

 

家屋についてはどうでしょうか。まず家屋を構成する材質の価格などから、「再建築価格」を算出します。これに経年減点補正率を掛けることで、評価額が決まります。建築後、年数の経過によって老朽化する分、評価額が低下するということです。

 

また家屋については、新築住宅に対する特例措置があります。120平方メートル(課税床面積)までの部分について、3年もしくは5年の間、固定資産税が2分の1になるというものです。新築後5年間適用されるのは、3階建て以上の耐火構造・準耐火構造住宅。それ以外の一般の住宅で、新築後3年間です。ほかにも、認定長期優良住宅の建物では、新築から5年間(マンションなどでは7年間)、税額が2分の1になるというものもありますが、こちらについては自ら手続きする必要があります。

 

この2つの軽減措置は、2020年3月31日までに新築したときの特例です。3年・5年・7年などと期間が定められている軽減措置では、終了後に固定資産税が高くなることに注意が必要です。忘れずに予定しておきましょう。

都市計画税とは。計算方法や、軽減される特例など

都市計画税とは。計算方法や、軽減される特例など

都市計画税は、固定資産税と合わせて徴収されます。固定資産税との違いは課税対象です。都市計画税の対象となるのは、市街化区域内にある土地および家屋です。市街化区域とは、都道府県が定める都市計画区域の区分のひとつで、市街として開発していく地域のこと。ただし条例などにより、都市計画税を徴収しない市区町村もあります。徴収された都市計画税は、道路事業・土地区画整理事業・公園事業・下水道事業・市街地再開発事業などに充てられます。

 

都市計画税の税額は「課税標準(固定資産税評価額)×0.3%(制限税率)」です。都市計画税についても、住宅用地の特別措置があり、表のようになっています。

 

都市計画税の負担軽減措置

 

 

すでに土地や家屋を所有している方は、固定資産税・都市計画税の計算方法を知ることで、納税通知書と課税明細書への理解が深まるでしょう。将来の税額についても、推測することができます。また、これから住宅の購入を予定している方も、毎年の納税の予定を立てられるようになります。さまざまな費用を事前に把握しておくことで、無理のない住宅購入の計画を作成したいものです。

  • 著者:黒川ヤスヒトさん

    証券会社でリテール営業を経験し、AFP資格を取得。
    現在ライターとして、パーソナルファイナンスに関する情報の発信を手がけています。
    関心分野は、ライフプランに関する意識調査や最新の金融商品・サービスなど。


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