今さら聞けない個人年金。選ぶ際に押さえておきたいポイントとは!

更新日:2020/05/20

人生で準備しておきたい3大資金といえば、住宅・教育・老後の資金。老後資金は実際に必要となる時期が最も遅いため、どう準備すれば良いかイメージがわかないかもしれません。しかし老後必要となる生活費を予測し、受け取れる公的年金の額を調べれば、準備しておくべき資金を把握できるでしょう。またリタイア時期によっては、公的年金を受け取れない空白期間も出てきます。そうした老後資金の準備に活用できる金融商品のひとつが個人年金。ここでは個人年金の仕組みやメリット、選ぶ際に注意すべきポイントなどについて解説していきたいと思います。

今さら聞けない個人年金。選ぶ際に押さえておきたいポイントとは!

個人年金とは?

個人年金とは?

年金は、リタイア後などの生活費として定期的に受け取るお金です。制度としては、公的年金・私的年金・個人年金のように分類することができます。公的年金に含まれるのは、国民年金と厚生年金。それぞれ対象となる人には、加入が義務付けられています。私的年金は、個人や企業の選択によって加入できる年金です。国民年金に加入していれば、上乗せとして国民年金基金に加入できます。会社員の場合では、各企業が用意する企業年金に加入することがあります。ちなみに公務員などが加入する共済年金は、2015年に厚生年金に統合されました。

 

個人年金は、生命保険会社などが扱う個人年金保険のことを指します。保険の仕組みを使い、老後の生活資金を準備するものです。加入は義務ではなく、個人の選択によるものなので、私的年金に分類されることがあります。

 

個人年金保険では、保険料を納めれば、契約によって定められた年齢から年金の支払いを受けることが可能です。年金の支払いが始まる前に被保険者が亡くなった場合には、遺族などの死亡給付金受取人が、死亡給付金を受け取ることになります。公的年金とは別に、老後資金を準備できる保険商品です。

 

個人年金保険には、「確定年金」・「有期年金」・「保証期間付き終身年金」などさまざまなタイプが用意されています。年金が支払われる期間や条件が異なるので、加入する前にはよく理解しておく必要があるでしょう。確定年金では、10年・15年などの一定期間、被保険者の生死に関係なく年金が支払われます。これに対して有期年金は、一定期間のなかで被保険者が生存している限り年金が支払われるというものです。

 

保証期間付き終身年金では、被保険者が生存している限り年金を受け取ることができます。保証期間付きであれば、被保険者が亡くなった場合でも、期間中に年金や一時金を受け取れます。このように個人年金保険では、期間はどれくらいか、保証期間はあるか、被保険者が亡くなった場合はどうなるかといった点に注意が必要です。

個人年金加入際のメリット、注意点

個人年金加入際のメリット、注意点

公的年金だけでは老後の資金が不安という場合があります。そういったときは、個人年金に加入することで問題を解決できるでしょう。例えばリタイア後、公的年金が支給されるまでの間に、空白期間が生じることがあります。5年・10年といった確定年金や有期年金を、その期間に受け取れるようにしておくことで、空白の解消が可能です。

 

また公的年金の金額が少ない場合は、終身年金に加入することで、生涯にわたり年金額の上乗せをすることができるでしょう。年金額を重視した終身年金には「トンチン年金」と呼ばれるタイプがあります。年金受取開始前の死亡保障がない場合、解約返戻金を少なくしたりすることで、年金額を大きくした個人年金です。「生存保障重視型個人年金保険」とも呼ばれます。長生きした場合のメリットが大きくなるタイプです。

 

個人年金で注意したいのは、途中で解約した場合の解約返戻金が少ないことです。払い込んだ保険料の総額を下回る可能性が高くなっています。払込期間中にお金が必要となって、個人年金を解約しなければならない。そういった状況にならないようにしなければなりません。

 

そして最近、消費生活センターなどで相談の数が増えているのが「外貨建て」の保険商品。個人年金でも「外貨建て変額個人年金保険」といったものがあります。米ドルや豪ドルといった外貨で保険料の支払や保険金の受取を行うため、為替リスクに注意が必要です。為替市場で円高が進むと、損失が発生する可能性が出てきます。勧誘者が事実と異なる説明をするケースや、加入する側がリスクを理解していないケースなどもあります。リスクを知らないまま加入してしまうことがないように気を付けたいものです。

個人年金保険で節税もできてしまう?

個人年金保険で節税もできてしまう?

節税できることも、個人年金保険のメリットです。「保険料払込期間が10年以上であること」といった条件を満たすことで、生命保険料控除を受けることができます。所得税の確定申告をする際には、さまざまな控除が受けられます。生命保険料控除は、生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料を支払った際、一定金額の所得控除を受けることができるというものです。会社員の場合は、年末調整で手続きができます。

 

個人年金保険の場合、所得控除を受けられる額は年間の支払保険料によって変化し、年間払込保険料額が8万円を超えると、一律4万円の控除となります。また、所得税だけでなく住民税でも所得控除を受けることが可能です。住民税の場合、年間払込保険料額が5万6,000円超で一律2万8,000円の控除となります。所得控除の金額に税率を掛けた分だけ、節税できることになります。

 

個人年金保険は、このように節税しながら老後資金の不安に対応するための商品です。仕組みを理解しておくことが大切です。

 

また老後資金の準備には、iDeCo(イデコ)と呼ばれる個人型確定拠出年金も利用できます。決まった金額を積み立て、投資信託や定期預金など自分が決めた方法で運用するものです。60歳になるまでは引き出すことができません。iDeCoは節税効果が大きいのが特徴で、掛金全額が所得控除の対象となります。毎年の掛金には上限が決められていて、例えば会社員では年額27万6,000円まで所得控除できます。さらに楽天証券のiDeCoなら運営管理手数料0円で利用できるので、長期にわたってメリットを受けながら老後資金の準備ができるでしょう。

  • 著者:黒川ヤスヒトさん

    証券会社でリテール営業を経験し、AFP資格を取得。
    現在ライターとして、パーソナルファイナンスに関する情報の発信を手がけています。
    関心分野は、ライフプランに関する意識調査や最新の金融商品・サービスなど。


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