REIT(リート)暴落、反発の異常事態。市場の現状と今後の見通し

更新日:2020/06/26

投資家から資金を集めて不動産へ投資を行うREIT(リート)。不動産投資に関心があるものの、資金面で悩んでいる方におすすめしたい金融商品です。REITは不動産投資と違い、5万円程度の少額で始めることができます。ただし、2020年のREIT市場は新型コロナウイルスの影響で大きく変動しているので、細心の注意が必要です。今回は、REITの基本的な仕組みとREIT市場の展望について紹介します。

REIT(リート)暴落、反発の異常事態。市場の現状と今後の見通し

REIT(リート)とは

REIT(リート)とは

まずはREIT(リート)とは、どのような金融商品なのか仕組みを紹介します。

・REITは投資証券として証券取引所に上場している

REITは、不動産そのものを売買する商品ではありません。不動産を証券化させた「投資証券」を証券取引所で売買します。不動産投資法人が、投資証券の発行や資金調達など運営・管理を行っています。

REITの主な収入源は、不動産投資法人が管理している物件の家賃収入や売却益などです。物件価格の下落や退去者増加による家賃収入の減少にともなう収益悪化の可能性もあります。

・複数の機関で運用されているのが特徴

REITの運用・管理には不動産投資法人以外の機関も関わります。不動産投資法人は、日本の法律で業務範囲が狭く限定されているためです。そこで日本の不動産投資法人は、複数の機関と連携して自社の不動産・投資証券を管理しています。

以下に主な機関をまとめます。

●運用会社:実際に不動産投資や資金調達などを行う会社。不動産投資法人から運用に関する指示を受けながら運用業務を進める。

●資産保管会社(信託銀行など):運用会社が購入した資産を保管管理。

●事務受託会社:経理や納税など会計業務を中心とした会社。実際は目的ごとに複数の機関が対応。

投資家がREITを購入するときは、各機関へ手続きをする必要はありません。証券会社で投資証券を購入するだけで契約が成立し、証券を保有できます。

不動産への直接投資との違い

不動産への直接投資との違い

REIT(リート)と不動産投資の主な違いは、投資家が物件を直接購入しているかどうかでしょう。

●不動産投資:投資家自身が物件の選定・購入手続きを進める。
●REIT:不動産投資法人が発行した投資証券を購入。

また、通常の不動産投資は、購入後の修繕やメンテナンス、運用や売却なども投資家が管理会社や不動産会社と相談しながら進めます。一方REITは、運用管理や物件の売却などを不動産投資法人で対応するため、投資家は管理をする必要がありません。

他にも収益の仕組みに違いがあります。不動産投資の場合は、自身が保有している物件から得られる家賃収入や売却益をそのまま受け取ります(税金などは発生します)。

REITの場合は、株式投資のように投資証券の価格変動に応じて、利益や損失が決まる仕組みです。

REITのメリット・デメリット

REITのメリット・デメリット

続いては、REITを始めるメリットとデメリットをわかりやすくまとめます。

・株式よりも配当利回りが高い傾向

REITは、株式よりも配当利回りが高い傾向ですので、配当金を得たい方にもメリットのある金融商品です。毎月の家賃収入が見込まれるので、安定した配当が期待できます。

・1つのREITで分散投資ができる

不動産投資は1棟もしくは1部屋ずつ購入しなくてはいけません。そのため、分散投資をするためには相応の資金が必要になります。REITの場合は、1つの商品に複数の不動産を含めているので、簡単に分散投資を実行できる手軽さもメリットといえるでしょう。

さらに1口あたりの価格は、4万円や10万円といった少額投資に適した価格帯のものもあります。複数のREITを購入して、さらにリスクを分散できる点にも注目です。

・価格変動リスクがある

REITのデメリットは、株式投資や不動産投資と同じく価格変動リスクがあるところです。REITは株価のように日々価格変動していて、状況によっては損失を被る可能性もあります。

REITに元本保証はありませんので、余裕資金(収入-生活費や老後資金など=余った資金)から捻出するのが基本です。

さらに上場廃止や不動産投資法人の倒産リスクもあるため、1つの証券に全額投資しないような対策も必要でしょう。

市場の現状と今後の見通しは

市場の現状と今後の見通しは

東京証券取引所に上場しているREIT全体の動向を示す東証REIT指数は、2020年2月20日を境に暴落しました。新型コロナ

ウイルスによる経済的影響を悲観した投資家がREITを売却したためです。

ただし、その後は3月19日に底を打ち大きく反発、4月以降は横ばい傾向へと変わり、比較的落ち着いています(6月10日現在)。

今後のREIT市場は、しばらく現在のような横ばい傾向も考えられます。また、経済活動が再開されたので、オフィスや商業施設・物流施設などを対象にしたREITも落ち着くことでしょう。

注意すべきポイントとしては、第2波・第3波による外出自粛や営業自粛が再度行われるリスクです。その場合、再びREIT市場も大きく変動する可能性があるため、今のうちにリスク分散や対策を考えておきましょう。

REITは複数の不動産を1つの証券にまとめて、証券取引所へ上場している金融商品です。投資信託のように、5万円や10万円といった少額投資が可能です。楽天証券は国内外合わせて186もの豊富なREITファンドを用意しています(2020年6月10日時点)。REIT投資を検討されてみてはいかがでしょうか。

  • 著者:菊地 祥さん

    専業ライターの菊地です。
    株式・投資信託8年目。
    もっとお金やライフプランについて知りたいと思い、2018年にFP技能士3級を取得しました。
    現在は2級取得を目指して勉強中です。
    お金に関するあらゆる専門知識を、分かりやすく説明します。


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