兼業主婦の数は専業主婦の約2倍?社会保険や税金の違いを解説

更新日:2020/08/20

働いている既婚女性を兼業主婦といいますが、今の時代にはあまりそぐわない名称かもしれません。2019年の調査では共働き世帯が専業主婦世帯の2倍を超えており、昔と違い少数派ではなくなりました。ここでは専業主婦と兼業主婦の違いをお金の面から解説。社会保険や税金など、どのような違いがあるのでしょうか?

兼業主婦の数は専業主婦の約2倍?社会保険や税金の違いを解説

兼業主婦と専業主婦の定義とは?

広い意味での兼業主婦は結婚して働いている女性ですが、どこまでが専業主婦でどこからが兼業主婦か、明確な定義はありません。少しでも収入を伴う仕事をしていれば兼業主婦だという人もいるでしょうし、配偶者の扶養を外れて働いたら兼業主婦と思う人もいるでしょう。夫が専業主夫で、自分は主婦らしいことをしていないと考える人もいるかもしれません。多様な働き方が可能になった昨今、兼業主婦という言い方はあまり聞かれなくなってきました。

共働き世帯の割合は?

共働き世帯の割合は?

平成27年(2015年)国勢調査によると、夫婦がいる一般世帯のうち、夫婦ともに就業している(≒共働き)世帯が47.6%、夫のみ就業している(≒専業主婦)世帯が26.4%、妻のみ就業している(≒専業主夫)世帯が4.1%、夫婦ともに就業していない世帯が21.9%となっています。夫が就業している世帯に限ると、共働き世帯は64.3%、専業主婦世帯は35.7%でした。
(就業者:調査年の9月24日~30日の1週間に仕事をした人)

 

労働政策研究・研修機構が作成した、労働力調査を元にしたグラフによると、2019年の共働き世帯は1,245万世帯(68.4%)、専業主婦世帯は575万世帯(31.6%)です。1980年~1990年にかけては専業主婦世帯の方が多いですが、1990年~1995年頃に同じぐらいになり、1997年以降は共働き世帯が専業主婦世帯を上回っています。
(共働き世帯:夫婦ともに非農林業雇用者の世帯)

兼業主婦と専業主婦の違い

兼業主婦と専業主婦の違い

ここからは、兼業主婦と専業主婦の違いをお金の面から検証していきます。

 

・収入の違い

収入は兼業主婦と専業主婦の最大の違いといってもよいでしょう。総務省「家計調査」の2019年の結果を参照すると、夫婦共働き世帯の勤め先収入は57万5,585円、夫のみ働いているの世帯の勤め先収入は45万7,432円でした(1カ月あたりの平均)。

 

このうち妻の収入が、8万円未満の世帯の勤め先収入平均は53万1,550円、妻の収入が8万円以上の世帯の勤め先収入は68万649円となっており、妻の勤務形態によって収入額が左右されることがうかがえます。

 

・社会保険の違い

専業主婦でサラリーマンの妻であれば、夫の扶養に入れます。健康保険料や年金保険料を自分で払わなくても健康保険が使えたり、将来の国民年金がもらえたりします。ただし、夫が自営業の場合は専業主婦であっても社会保険料がかかります。

 

兼業主婦になり年収が130万円を超えると、自分で社会保険料を支払うことになります。よく言われる「130万円の壁」とはこのこと。ただし、週20時間以上勤務、給与の月額が8万8,000円以上、1年以上の雇用、勤務先の保険加入者が501名以上という条件をすべて満たす場合には、年収130万円未満でも社会保険に加入することになります(106万円の壁)。

 

社会保険の支払額が増えるというとネガティブな印象ですが、将来もらえる年金額が増えるというメリットがあります。

 

・所得税の違い

年収が103万円を超えると、自分で所得税を納めなければなりません。

 

また、配偶者控除と配偶者特別控除にも影響があります。年収が103万円を超えると配偶者控除が配偶者特別控除になり、年収が150万円を超えると配偶者特別控除が段階的に減り、201万円を超えると配偶者特別控除がなくなります。

 

これらはざっくり言うと夫の税金が安くなる制度。年収150万円までは夫の課税所得から38万円がマイナスされ、その分の税金が軽減されます。年収201万円以上はこの制度の対象外となり、夫の税金が軽減されません。

 

・住民税の違い

所得税の「103万円の壁」が有名ですが、住民税は自治体によって下限額が異なります。多いのは100万円の壁で、年収100万円~103万円では「所得税はかからないけれど、住民税はかかる」という状態になります。

 

・資産運用の違い

 

税金を納めている兼業主婦には迷わず、iDeCoがおすすめです。iDeCoの掛け金は全額所得控除になるため、拠出した金額分の税金がかからなくなります。iDeCoには手数料がかかりますが、それを上回る節税効果が期待できます。所得税が5%、住民税が10%の人が月に2万円拠出したとしたら、2万円×12ヶ月×15%で、年間3万6,000円の節税です。

 

さらに、兼業主婦はふるさと納税も活用できます。専業主婦でも寄附はできますが、軽減される税金がないため全額自己負担になってしまいます。兼業主婦は税金が軽減されるうえに返礼品がもらえてお得です。

 

専業主婦の資産運用にはつみたてNISAをおすすめします。年間40万円までの投資で得られた利益が非課税になる制度です。こちらは手数料がかからず、無料でつみたてできます。途中でやめたくなったらすぐに換金できるのも魅力です。

 

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参考サイト

平成27年国勢調査|就業状態等基本集計結果(2015年)
2020.8.19
https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2015/kekka/kihon2/pdf/gaiyou.pdf

  • 著者:宮島ムーさん

    関西に住む子育て中の主婦です。 お金や不動産に興味があり、日商簿記1級・FP2級・宅建などの資格を独学で取得しました。 記事ではなるべく専門用語を使わず、わかりやすく説明するよう心がけています。
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