日本の大卒の割合は?世界との比較や貧困率・幸福度との関係も検証

更新日:2020/09/01

大学を卒業しているのかどうか、そのことで良かった事と思うことや、損をしたと感じることなどはあるでしょうか。学歴は幸福度や貧困率、親の学歴との関係がよく話題になります。また大卒かどうかは、ときとして社会を分断する問題として取り上げられることもあります。多くの人が関心を持つ重要なテーマです。ここでは大卒についての様々なデータで現状を確認し、どのような社会問題につながっているのか解説していきたいと思います。

日本の大卒の割合は?世界との比較や貧困率・幸福度との関係も検証

日本の大卒の割合

ソシャゲとは?日本の大卒の割合

まずは日本における大卒の割合について、様々な角度からデータを確認していきましょう。

 

・男女別の割合

最初に紹介するのは、男女別の割合です。2019年の大学進学率は、文部科学省が公開する「令和元年度学校基本調査」によって知ることができます。この中の「大学等進学率」をみると、全体の進学率は54.67%でした。男性は51.63%、女性は57.77%となっています。男女の比較では、女性の方が高くなっているのがわかります。

 

・年代別の割合

大卒の割合は、年代によってどれくらい差があるのでしょうか。平成22年におこなわれた国勢調査の結果で確認してみましょう。数字は、大学・大学院と短大・高専を合わせたものです。これによると20代では52.4%、30代で53.9%、40代が46.5%、50代では37.3%、60代で21.0%となっています。年代が上がるにつれて、大卒の割合は少なくなるようです。大学進学率の上昇に沿った数字と言えるでしょう。

 

・地域別の割合

地域別では大卒の割合はどうでしょうか。都道府県別に比較してみます。数字は高等学校・中高一貫校の所在地にもとづく2019年のものです。もっとも高かったのは京都府(65.87%)でした。2位が東京都(65.13%)、3位が兵庫県(60.90%)となっています。また、もっとも低かったのは沖縄県(40.19%)、46位が山口県(43.06%)、45位が鹿児島県(43.28%)でした。

世界の大卒の割合

平成29年における世界の大学就学率ランキングを見ると、1位がギリシャ126.38%、2位がオーストラリア113.77%、3位がトルコ103.75%となっています。100%を超えるのは、標準的な年齢を超えて入学する人数が多いなどの理由があるようです。下位を見ると、154位がエリトリア2.29%、153位がチャド3.44%、152位がタンザニア3.92%となっています。ちなみに、このランキング中での日本の順位は43位でした。

 

OECD(経済協力開発機構)が加盟国37か国と一部非加盟国の大卒の割合を集計したデータもあります。それによると、2018年時点で最も大卒の人の割合が多かったのはカナダです。25歳から65歳の国民の57.9%が大卒という結果でした。第2位は日本で、大卒の割合が51.9%となっています。以下、韓国、アメリカ合衆国、アイルランドと続きます。逆にOECD加盟国で最も大卒の割合が少ないのはメキシコの18%。その次がイタリアの19.3%となっています。

学歴と貧困率との関係

学歴と貧困率との関係

貧困率とは、所得が「国民全体における平均値の半分」に満たない人の割合です。学歴と貧困率の間には、どんな関係があるのでしょうか。内閣府による、平成23年度「親と子の生活意識に関する調査」で知ることができます。父親が中卒の場合、貧困率は38%となっています。高卒で20%近くと、専門学校・高専・短大卒で10%付近、大学・大学院卒では5%以下でした。

 

母親についてみると、中卒では54%、高卒と専門学校・高専・短大卒で20%弱、大学・大学院卒では5%以下でした。親の学歴が高いほど、貧困率が低くなるのがわかります。

学歴と幸福度との関係

学歴と幸福度との関係

学歴と幸福度の相関関係については、大阪大学社会経済研究所附属行動経済学研究センターがおこなった「なぜあなたは不幸なのか」(2005年3月)というアンケートが参考になります。2004年2月に実施され、20歳~65歳を対象に4,224の有効回答数を得たものです。このアンケートは、最終学歴が小中学校、高等学校、各種学校、短期大学、大学文系と高くなるほど、幸福度も高くなっていくことを示しています。ただし、大学理系は大学文系よりも幸福度が低く、短大卒と同程度でした。

親の学歴と子の学歴との関係

文部科学省は、毎年4月に「全国学力テスト」を実施しています。対象は小学6年と中学3年の全員。この中の「アンケート調査」を見ると、親の学歴とテストの平均正答率との関係を知ることができます。

 

中3の数学Bの場合、父親の最終学歴が高等学校・高等専修学校だと正答率は44.1%です。これが大学だと56.55%まで上昇します。また母親の最終学歴が高等学校・高等専修学校では、正答率が43.4%。大学だと、60.0%と高くなります。親の学歴が高いと、子の学力は高くなるという相関関係があることがわかります。

大卒か否かで分断される社会が問題に

大卒か否かで分断される社会が問題に

日本における大学進学率は、半分をやや超えるあたり。各種の調査を見ると、大卒は貧困率が低く幸福度が高いことがわかります。大卒以外だと、学歴によっては雇用や生活において不利な扱いを受けていると感じることが多くなる可能性があります。社会への不満がたまったりなどと、大卒と大卒以外の間で対立が生まれたりする要因となるかもしれません。

 

また大卒でなければ幸せになれないという考え方が定着すると、子どもに無理をさせてでも大学へ行かせようと、教育虐待が起こる可能性があります。

 

さらに都市部に住み、子どもの数が少ない大卒のライフスタイルは、少子化や一極集中といった社会問題につながると指摘されることもあります。大卒でなくても幸せになれるという状況を作り出すことができれば、こうした問題も解決するかもしれません。

 

教育に関連して、最近注目されているのが「金融リテラシー」。家計を管理し、生活の目標を立て、適切な金融商品を利用できるようになることです。今後、この知識があるかどうかは学歴以上に人生の幸福度を左右する可能性があります。金融リテラシーの第一歩は銀行選びが必要です。楽天銀行を選ぶと、スマホで使える資産管理ツール「マネーサポート」を無料で利用できます。教育費などを計画的に貯蓄していくのに役立つでしょう。

  • 著者:黒川ヤスヒトさん

    証券会社でリテール営業を経験し、AFP資格を取得。
    現在ライターとして、パーソナルファイナンスに関する情報の発信を手がけています。
    関心分野は、ライフプランに関する意識調査や最新の金融商品・サービスなど。


この記事をチェックした人にはコチラ!

LINE友だち追加

関連記事