扶養控除とはどのようなものか。控除で軽減される税金はどのくらい?

更新日:2020/11/30

子どもや親など、養う家族がいる場合、扶養控除が適用されて税金が軽減されます。しかし、その仕組みや実際に軽減される税金については、詳しくわからない方が多いのではないでしょうか。この記事では、扶養控除の額や対象となる扶養親族、軽減される税金についてわかりやすく説明します。

扶養控除とはどのようなものか。控除で軽減される税金はどのくらい?

扶養控除とは

扶養控除とは、子どもや親などの家族を養っている場合に受けられる所得控除です。これが適用されると、扶養者の税金の計算に用いられる課税所得から扶養控除額が差し引かれるので、結果的に支払う税金を減らすことができます。

 

扶養というと配偶者の扶養をイメージする方が多いと思いますが、配偶者の扶養は「配偶者控除」と「配偶者特別控除」で控除されます。この記事で扱う「扶養控除」とは別の制度です。ここでは、配偶者以外の親族を扶養する場合の扶養控除について説明していきます。

所得税と住民税の扶養控除額

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扶養控除には、所得税と住民税の控除がそれぞれあります。扶養親族の年齢や、同居の有無などによって金額が設定されていて、その金額は以下のとおりです。

 

扶養控除の対象となる扶養親族とは?

扶養控除の対象となる扶養親族とは?

扶養控除の対象になる扶養親族とは、その年の12月31日の時点で以下の全ての条件に当てはまる人です。

 

(1)配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族)
16歳未満の扶養親族については、児童手当の対象なので扶養控除の対象外となります。

 

(2)納税者と生計を一にしていること
子どもに仕送りをしている場合や父親が単身赴任している場合など、同居していなくても生活の財源が一緒であれば扶養親族に含まれます。

 

(3)年間の合計所得金額が48万円以下(給与収入が103万円以下)であること
令和2年より、所得金額が38万円から48万円と変更されました。

 

(4)青色事業専従者または事業専従者でないこと
青色事業専従者・事業専従者とは、個人事業主の家族で事業を手伝っている人のことをいいます。

 

参考:No.1180 扶養控除|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1180.htm

扶養控除で税金はどのくらい軽減される?

扶養控除で税金はどのくらい軽減される?

実際に扶養控除が適用されると、税金はどのくらい軽減されるのでしょうか。年収300万円の人の場合でシミュレーションしてみましょう。

 

(1)軽減される所得税
所得税の額は、収入から各種控除を引いた金額である課税所得に税率をかけて計算されます。

 

<年収300万円で扶養控除がない場合>

・基礎控除:38万円
・給与所得控除:108万円
・社会保険料控除:43万円
合計:189万円

 

300万円(収入)-189万円(控除合計額)=111万円(課税所得)

 

所得税は所得が多いほど税率が高くなる累進課税が用いられていて、課税所得が195万円以下の場合の所得税率は5%です。これを計算すると、111万円×5%=5.55万円となり、所得税額は5.55万円だということがわかります。

 

<年収300万円扶養控除ありの場合>

次に、62歳の別居の親を扶養に入れた場合を計算してみましょう。この場合は一般の控除対象扶養親族にあたり、38万円の扶養控除が受けられます。

・基礎控除:38万円
・給与所得控除:108万円
・社会保険料控除:43万円
・扶養控除:38万円
合計:227万円

300万円(収入)-227万円(控除合計額)=73万円(課税所得)

73万円×5%=3.65万円となり、所得税は3.65万円になります。扶養控除がない場合と比べて2万円近くの税額が軽減されていることがわかるでしょう。

 

(2)軽減される住民税

次に、住民税について計算していきましょう。住民税の税率は基本的に10%です。

 

<扶養控除がない場合>

[300万円(所得金額)-33万円(基礎控除額)]×10%=26万7,000円(住民税額)

 

<扶養控除がある場合>

[300万円(所得金額)-33万円(基礎控除額)-33万円(扶養控除額)]×10%=23万4,000円(住民税額)

扶養控除があるとない場合で比べると、住民税が年間3万円以上も軽減されることになります。

扶養控除を受けるためには?

扶養控除を受けるためには?

扶養控除を受けるためには、会社員であれば申告書を会社に提出します。年末調整の時期になると、「扶養控除等申告書」を提出するよう会社から求められるので、それに必要事項を記入して提出すればOKです。

 

年収が2,000万円以上あるか、給与以外の所得が20万円以上あるため年末調整の対象にならない会社員と個人事業主などは、確定申告時に扶養控除を申告します。確定申告をする場合には、「所得から差し引かれる金額」の欄に扶養控除額を記載しましょう。

 

今回は、扶養控除の仕組みについて解説しました。子どもや両親など家族を養っている場合には、生活費がかかりますがその分税金を軽減されます。制度の仕組みを知って、税金の負担を軽くしましょう。

 

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  • 著者:まきあんさん

    元栄養士で現在フリーのWEBライターとして活動している、まきあんです。基本的なお金の知識を身に付けたいと思い、独学でFP2級を取得しました。
    お金に関する知識や生活に役立つ情報を分かりやすく発信していきます。


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