ファンダメンタルの意味は?有望銘柄を選ぶためのファンダメンタルズ分析
更新日:2021/01/12株式投資には欠かせないファンダメンタルズ分析。これから運用を始めるなら避けては通れない分析方法です。基本的な、基礎的なという意味を持つ言葉ですが、株式投資においては、企業情報を分析する手法となります。今回は、初めての人にも分かるように基礎的なことからお伝えしていきますので、これを機にぜひ、ファンダメンタルズ分析を始めてみましょう。

ファンダメンタルの意味

ファンダメンタルの元々の意味は、「基礎の」「基本の」「根本的な」といったところです。これを経済用語として使うときには、「基礎的な要因」といった意味合いとなり、株式投資の場面であれば、企業の財務状況や決算または業界全体の動向などを指します。
銘柄の選び方

投資をする際は、銘柄選びが非常に重要です。株価が上がりそうな銘柄を選択しなければ利益を上げることはできません。
銘柄の選び方は大きく分けて「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」の2つがあります。どちらも古くからある分析方法ですが、どちらが良いのかという観点ではなく、利点を把握し適材適所で使い分ける意識を持ちましょう。
・ファンダメンタルズ分析
前述の通り、ファンダメンタルズ分析では、企業の業績や財務状況、開発姿勢などを考慮し将来性を分析します。
とはいっても、どのような情報から企業の将来性を分析すれば良いのでしょうか。
のちほど詳しくお伝えしますが、株式投資において企業の将来性を考慮するうえで重要視される指標として、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)などがあります。
こういった指標を活用しつつ、企業の動向を探りながら銘柄を選択していく分析方法が、ファンダメンタルズ分析です。
・テクニカル分析(チャート分析)
チャート分析とは、値動きの軌跡を示す「チャート」という動くグラフを見ながら、将来の値動きを分析する方法です。「チャート」は縦軸が価格、横軸が時間となっていて、様々な時間軸で分析することで売買タイミングを探ります。
この方法はテクニカル分析ともいわれ、これまでに様々な分析手法が考案されてきました。基本的には過去のデータから相場の方向性や売買タイミングを探る方法ですが、リアルタイムの値動きを観察しながら細かい取引ができるので、数秒の取引を何度も繰り返すトレーダーもいます。
ファンダメンタルズの基本

ファンダメンタルズの基本は、企業の成長性や収益性を判断することです。
本来の企業価値よりも価格が低すぎると判断すれば、その企業の株を買い、株価が本来の企業価値に追いついてきたところで株を売れば、利益になります。こういった「本来の価値よりも株価が低い株」のことを「割安株」といいます。
割安株を見つけるための指標は後ほどご紹介しますが、その前に企業の成長性について考えてみましょう。銘柄選びの第一歩として、普段利用しているお店やブランドや業界について調べることをおすすめします。
「あのお店、かなりかわいいし、接客も良い。まだみんな知らないけど、流行りそう!」
「このブランド、かなりセンスいい!」
「このアイテム、めちゃくちゃ便利!」
このような消費者の感覚はそのまま企業の成長可能性を示しています。いずれその企業の株価が上昇するかもしれません。認知されれば売れるのに、まだあまり世に知られていないサービスや商品を抱える企業の株は、立派な「割安株」といえるでしょう。
ファンダメンタルズの応用 おさえておくべきポイント

ファンダメンタルズ分析の際に、多くの投資家が注目する指標をご紹介します。
・PER(株価収益率)
PERとは、株価の割安・割高を測る尺度です。1株あたり純利益の何倍の値段がついているかを示す指標なので、PERが低いほど割安、高いほど割高と考えられます。
ただし絶対的な基準はなく、業種などによってもその水準は異なるため、同業者の同スペック程度の企業と比較するなどして判断しましょう。
なおPERは、時価総額÷純利益で求められます。
・ROE(自己資本利益率)
自己資本に対してどれだけの利益を生んだのかを示す指標です。自分のお金を使ってどれほどの利益を生んでいるのかがわかるため、この指標の数値が高い会社には、投資家からもお金が集まりやすくなると考えられます。
ROEを求める計算式は、当期純利益÷自己資本となります。
・EPS(1株あたり純利益)
企業の収益力を判断するときに見る指標です。EPSが高いほど収益力があると判断できます。EPSが増加するのは、発行している株の数が減ったとき、もしくは単純に利益が増加したときなどです。
逆に株式を発行し、増資したときには一時的にEPSが低下することになります。しかし企業が成長するためには、増資や借入をして、新規事業に着手したり設備投資したりする必要があります。安易にEPSの増減に振り回されず、どのような理由で増減しているのかその背景まで探る分析が必要です。
なおEPSは、当期純利益÷発行済み株式数で求められます。
こういった細かな数値を企業ごとに調べ、計算していくことは少し難しく感じるかもしれません。そのようなときには、楽天証券の株取引ツール「マーケットスピード」の利用をおすすめします。
マーケットスピードを使えば、『会社四季報』の情報が無料で閲覧でき、PERやEPSといった指標やキャッシュフローなど企業の財務状況がわかります。この機会に利用してみてはいかがでしょうか。
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著者:Tsunさん
現役の生命保険営業マン。FP2級資格を保有し、個人のライフプラン、マネープランから適切な保険の組み立てを提案しています。
個人的にはFXでのデイトレードを得意とし、現在も積極的に運用中。
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